

世界中で毎年、年間3〜5万人以上が狂犬病で死亡しています。 これはヒトの話です。
まだまだ、世界各国で狂犬病は発生しており、人間の狂犬病発生は発展途上国で多く報告されていますが、 ヨーロッパ(ロシアを含む)や北米大陸の先進諸国 では、 キツネ・アライグマ・スカンク・コウモリなどが犬以外の媒介動物として問題になっています。
日本は、1956年の犬での発生を最後に狂犬病の発生がありません。 しかし、1970年にネパール旅行中に犬に咬まれた日本人大学生が、 帰国後に発症し東大医科研病院で死亡した狂犬病症例もあり、 動物ばかりでなく、 人間の検疫体制ももう少し考え直さないといけないのではないかと、私は常々考えております。
皆さんもニュースをご覧になったと思いますが、『 2006年冬にフィリピンで2名の日本人が犬に咬まれて、その後日本で狂犬病を発症 』 しました。 実に恐ろしい事実です。
動物の狂犬病検疫は、近年になって少し対象動物種の数が増加したものの、 検査レベルは昔のまま(古い獣医学レベル)であり、 いつ日本国内に狂犬病が発生しても不思議ではありません。 一部報道での未確認情報ではありますが、ロシア船(狂犬病発生国です) から検疫を受けていない犬が日本の寄港地で行方不明になり、 日本の野良犬になっている事が珍しい事ではないとの話や、 最近輸入したげっ歯類(ねずみの仲間)から狂犬病ウイルスが分離されたとの話もあります。 隣国を責めるわけではないですが、韓国でも1999年に発生が報告されており、 不安な毎日を過ごさなくてはならない方々がいると思うと、気の毒でなりません。
近年、新しいタイプの狂犬病ウイルスがオーストラリアで発見されており、 島国日本で発生したら大変な事になると思います。
なぜなら、狂犬病は先にも挙げましたように、犬だけでなく、 ヒトをはじめ猫や野生動物にもたくさん発生しているわけですが、 日本では犬のみ予防接種が法律で義務づけられているのです。
ぜひとも、この病気を無視されずに、積極的に予防策(予防接種)を 実施して頂く事をお勧め致します。
当院では、身体検査を行なってから安全に狂犬病予防ワクチンを接種する、≪院内接種≫を実施しております。 衛生上の問題を中心に、当院では野外での集合注射をお勧めしておりません。
御気軽に御来院下さい。


