FAH 高橋動物病院、犬のフィラリアについて(神奈川県大和市)

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犬のフィラリア予防について

犬

 蚊によって感染する心臓・肺血管の寄生虫、それがフィラリア(犬糸状虫)症です。

 この病気は夏場の病気で、冬はフィラリアと関係ないと思われている方が多いのではないでしょうか。 実は、フィラリア症の重症例は冬~春にかけて来院されます。

 『 フィラリア症は治らない 』と信じられている方も多いようです。 しかし、今では重症でない限り“ 治る ”病気です。 当院の治療方法は、安全性が高い動物にやさしい方法で、治療成績も良好です。

 ただし、寄生虫の寄生症が治っても“心臓病”は残ります。 よって心臓病を管理する治療が一生続きます。 かわいそうな病気です。 すなわち、病気にさせない事が重要です。

 4月よりフィラリアの検査が始まり、その後に予防がスタートしています。 簡単な方法で予防が出来ます。 御愛犬のために、この重要な行事を皆さんのカレンダーに書き留めておかれる事をお勧め致します。

 ちなみに、予防薬を夏場だけ飲まされたワンちゃんの事を、≪不完全予防犬≫といいますが、 2001年に発表された全国調査(宮崎大学萩尾教授発表)で、 完全に正しく予防された犬の感染率がほぼ0%であるのに対し、不完全予防犬は34.6%のケースがフィラリアに感染されておりました。 このデータは、当院のデータと一致しております。

 当院の近くの地域では、前年の秋生れの犬が、翌年春にフィラリア重度感染していたという例もあります。 この犬は、予防すべき期間に1回だけしか予防しなかった事により、不完全予防犬となり、結果的に短期間に感染が成立してしまった典型例です。 本当に気の毒な話です。

 また、もう一つショッキングな話を伝えておきたいと思います。 下記の表にも示しましたが、1993年に河村正先生によって発表された1992年の全国調査結果と、先に挙げた1999年の調査結果を比較したものですが、 全国平均寄生率の変化に注目して下さい。

 なんと、最近のほうが寄生率が上昇しているのです。 優秀な予防薬の出現や、優良な飼主さんの増加によって、寄生率が少なくなっていくと約15年前のバブル期には予想されておりましたが、 ≪不景気によって≫その結果が逆転してしまいました。 理由はその他にもあると思いますが、中途半端な予防をする飼主さんによって 感染率が増えたとも考えられます。

 感染率の中で、もう一つ注目すべき項目は、 一年ぐらい予防しないでいいだろうと飼い主さんが考えたケース等の≪非予防犬≫です。 5匹中2匹強が感染しているのです。 この感染率はバブル崩壊直後の1992年と最近で変化はありません。

 人や種々の動物に寄生する≪フィラリア・犬糸状虫症・人獣共通感染症≫を、 予防できるのは飼主さんの真面目な努力しかありません。 よろしくお願い致します。

  

フィラリア感染率(全国)
1992
1999
備考
全国平均寄生率
31.1%
35.4%
up
非予防犬
43.4%
42.1%
 
不完全予防(予防不明)犬
37.2%
34.6%
 
完全予防犬
14.2%
0%
down

  

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